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親の苦悩 一人で解決できない時は

* これは、前回の記事の続きです。


勉強ができないノッコを自分の子供として受け入れられず、毎日悩んでいた私。

(こんな気持ちは早く振りはらわなくちゃいけない)

そう焦れば焦るほど、自分はこのままずっとノッコを愛せないんじゃないかという思いが強くなり、あまりに苦しくて食事も喉を通らなくなってしまった。

けれどそんな状態になっても、私はジョンに相談する気にはなれなかった。

ノッコの勉強のことで、ジョンに愚痴を言うことはしょっちゅうあった。

けれど勉強ができないためにノッコを愛せないとは、あまりに情けない内容でジョンにも告白することができなかった。

知的能力が低いのはけしてノッコのせいではなく、本人ではどうすることもできないことだと知っているのに、まるで子供の顔がかわいくないから愛せないという親と同じくらい低いレベルの自分が情けなくて仕方がなかった。

そんなことを打ち明けて、ジョンに軽蔑されるのが怖かった。

しかもノッコは、

嫌がりながらも勉強をがんばっていた。

彼女にとっては、これ以上できないというくらいがんばっていた。

それを側で毎日見ているのに、こんな感情を持ってしまう自分が恥ずかしくて、とてもそれをジョンに打ち明ける気にはなれなかった。

けれどある日、子供達が寝たあと二人でテレビを見ている時にジョンが

「さわこ最近元気がないみたいだけど、何かあったの?」

と聞いてきた。

「うん、ちょっと仕事でストレスが溜まっちゃって。」

私はそうごまかした。

「あんまり無理しないほうがいいよ。」

「うん、ありがとう」

そう言ってしばらくまたテレビを見ていた。


けれどしばらくすると、私の口からずっと言わないようにしていた言葉が溢れ出てきた。

「ねえ、ジョン。私、、今も、これからもノッコと普通の母と娘の関係を築いていくことはできないかもしれない。」

突然の発言に、ちょっとビックリしたジョンは、

「どうしてそう思うの?」と聞いてきた。

「私は、今までもノッコを受け入れられないと思ってしまったことは何度かあった。でもそれはノッコの癇癪に疲れてしまったために一時的にそう思うんだと思ってたんだ。でも今回ノッコの先生と二者面談をしてみて、本当はそうじゃないことが分かったの。」

「どういうこと?」

「私はノッコが癇癪持ちだから受け入れられないんじゃなくて、本当はノッコが頭のいい子じゃないから受け入れられないんだということに気づいてしまったの。今まではそれを一生懸命ごまかしてきた。でもこうこれ以上ごまかせないの。私は、自分の娘が頭のいい子じゃないというこの現実を受け入れることができない。あんなに頭の悪いノッコを自分の子供として受け入れられないの。」

こうしてはっきり言葉にすると、自分がどれくらい酷いことを言っているのかを改めて知り、私は下を向いて泣きだしてしまった。

「こんな母親、最低だよね。こんな母親を持ったノッコはかわいそうだよね。でも私、自分でもどうしたらいいのか分からないの。どうやってノッコをありのまま受け入れたらいいのか、分からないの。」

オイオイ泣きじゃくる私を目の前にして、ジョンはしばらく考えていた。

そして、

「でもさ、今こうしてさわこがノッコの話をしながらオイオイ泣いているというこの事実が、どれくらいさわこがノッコを愛しているのかを示しているんじゃないかな。」と言った。

「さわこは、ノッコをありのまま受け入れられない自分に苦しんでいるんでしょ。その苦しみは、さわこがノッコを自分の娘として心から愛しているからだと思うよ。そういう風にノッコを想う気持ちがあれば、今は無理して彼女のことを受け入れられなくても僕は別にいいと思う。さわこが受け入れられなくても、僕はノッコをありのまま受け入れているし、愛しているよ。少なくとも親のどちらかがそうできるのであれば、それでいいんじゃない。」

「、、、。」

「さわこは、もっとゆっくり時間をかけてノッコを受け入れていけばいいよ。」

「うん、、。でも、どんなに努力しても受け入れられなかったら? 勉強のできないノッコにがっかりする気持ちをどうすることもできなかったら?」

「そうだね、、もしも何年経ってもやっぱりノッコのことを受け入れられない時は、僕がノッコのことは引き受けるよ。だからそれでよしとしようよ。」

「でも、、、、、。」

「無理に自分の気持ちを押し殺そうとしても、頭のいい子であって欲しいという気持ちを変える事はできないんでしょ? 僕はノッコには他にもいいところがたくさんあると思うから、勉強の事はそんなに気にならないんだ。さわこほどがっかりもしない。さわこが自然にそんな風に思えたらいいと思うけど、無理矢理そう思うとしても、どこかで必ず歪みがでてくるから。」

「うん、、。」

「だからさわこは、無理に自分の感情を殺してノッコを受け入れようとするよりも、いつかノッコの違う面を見て受け入れられるようになるのを待つ方がいいと思うんだ。それはあと数年したら訪れるかもしれないし、ノッコが成人してから訪れるのかもしれない。それは今の僕たちには分からない。でも僕はいつかきっとさわこがノッコを受け入れられるようになると思ってるよ。」

「うん、、、。」

「ただ一つだけ約束して欲しいのは、どんなにノッコのできの悪さを目の当たりにしても、ノッコの前でがっかりした態度を見せないこと。ノッコの全人格を否定するようなことを言わないこと。 いい? さわこはノッコとけんかすると、時々そういうことを言ってしまうことがあるから。」

「うん、、、わかった。」

「このままでいくと、ノッコは大学さえも行けないかもしれないね。でも大学を出なくてもちゃんと生活してる人はたくさんいるよ。ノッコが自分の好きなことを見つけて自立できていれば、僕はそれでいいと思ってるんだ。」

「うん。」

「きっとノッコは大丈夫だよ、さわこ。」

ジョンはそう言って、私の肩を抱いてくれた。

「ありがとう、、、、ジョン」



この人と結婚してよかった。

ジョンがノッコの父親で本当によかった。

心からそう思った瞬間だった。



つづく



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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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