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子供に「おまえを叩きたい」と言ってもいい

*これは昨日の記事の続きです。


ノッコの連日の癇癪に悩まされていた私とジョン。

そんなある日、ジムに行くと友人のトッドに会った。

「最近はどう?」などと言う挨拶を済ませたあと、トッドの息子さん(小4)の様子に話題が移った。

彼の息子さんにはADHDがあって、今薬を飲みながら学校に通っている。

一時期はかなり大変だったようだけれど、最近野球を始めてから友人が増えて、そのせいか性格が明るくなってきたそうだ。

そこで私も最近のノッコの癇癪について彼に相談してみた。

彼は私の話を聞いた後、

「懐かしいなー。JJ(息子さん)にもそんな頃があったよ。僕もアン(奥さん)も毎日ほんとうに疲れていたよ。」

と彼らの苦労話を教えてくれた。

JJはとにかく気分のムラが激しく、機嫌を損ねると怒鳴り散らしてから部屋にこもり何時間も出てこないこともあったそうだ。
学校の勉強は常に遅れ気味で、宿題をやる度に過激なバトルを繰り広げていたそう。

そんなJJがようやく落ち着いてきて、自分の子育てにも自信を持ち始めたトッドが私にこんなことを言った。

「さわこの話を聞いて僕が一つ気になるのは、さわこもジョンもノッコちゃんがもう8歳だから、それに見合う行動をすべきだと考えている点かな。ADHDはスペクトラルだから、彼らの発達のペースはそれぞれの子供によって全然違ってくるんだよ。他の子に比べたらそのペースは遅いかもしれないけれど、彼らは確実に成長しているのだから、「もう8歳なんだから」「もう2年生なんだから」と何度もノッコちゃんに言い続けるのは、彼女に余計なプレッシャーを与えることになると思うよ。」

確かに最近ノッコを叱る時、私とジョンは二言目には「もう8歳なんだから、いいかげんそれくらい判断できるようになって」とか「もう2年生なんだからプレスクールの子供みたいなことしないで」と言ってしまうことが多い。

8歳という年齢は私達にとってもノッコにとっても微妙な年齢で、何もできなかったただの子供から少しずつ責任を持ち始め、自立して何かできるようになる時期のような気がしていた。

だから私たちはノッコにもっと責任をもって行動をして欲しいと思っているし、ノッコはノッコでもっと自立した自由を楽しみたいと思っている。でもノッコの判断力はまだまだ幼稚すぎて安心して何かを任せられるほど成長していない。

そのギャップに私たちもノッコもフラストレーションを溜めていた。

その結果「8歳なのに、、、」という叱り方が多くなってしまっていたのだ。

ノッコを「8歳の型」にはめ込もうとしていたことは確かに良くないことだったと思うので、その点は改善しようと思った。

そして私はトッドに、

「私、最近ノッコが癇癪を起こすと、ノッコを思いっきり叩いてしまいたい衝動に駆られることがあるんだ。」と告白もした。

「アンもそう言ってたよ。自分がJJを叩いてしまいそうで怖いって。」

「あのアンが?」

「そうだよ。親なら誰でもそう思うことはあるんじゃないかな。だから僕は彼女に言ったんだ。僕はジェーン(お嬢さん)やJJに “お父さんは今ものすごく腹が立っている。あまりに腹が立ちすぎて君らを叩きたい衝動に駆られている。でもそれにじっと堪えているんだ”って言うよって。」

「本当?」

「そうだよ。親だって人間なんだから子供と同じように腹が立つし、暴力を振るいたくなることがあるよ。僕はそれを子供たちに伝えてもいいと思うんだ。そして拳を作ってそれをじっと我慢している姿を子供達にも見せてあげるんだよ。お父さんはどうやって怒りの感情をコントロールしてるのか。」

「そうかあ、、、。私たちがノッコに「頭にきすぎて叩きたくなる」と伝えると、彼女に「自分だけじゃない」というような連帯感を与えることができるかもしれないね。そしてそれでも必死に叩かないように我慢している自分たちの姿を見て、彼女なりに学んでくれるかも。」

「そうだよ。」

「ねえ、さわこ、僕はノッコちゃんがきっと少しずつ良くなっていくと思うよ。僕だってあの頃は今のような穏やかな生活が来るとは少しも思っていたなかったもの。そういう難しい時期は必ず過ぎていくから大丈夫。あと少しの辛抱だよ。がんばって。」

彼はそう言って私を励ましたあと、「じゃあ、ちょっと走ってくるね」と言って2階に消えていった。

この日こうしてトッドと話せたことは、後の私にとても役に立った。

自分が子育てに悩んでいる時、私を一番慰めてくれるのはやはり同じような悩みを抱えている友人達。

どんなに仲がよくても、子育てがうまくいっている友人に相談してもかえって落ち込んでしまうことがある。

例えば友人のマーナ家族。

一年間家族でローマに住んでいたマーナたちが数週間前に帰ってきたので、久しぶりに家族ぐるみで一緒に食事をした。

その時のテーブルでの話題はほとんどエマ(娘さん)のことだった。

エマがその一年でドイツ語とイタリア語を完璧にマスターしてしまったこと。

地元の歌のコンテストで優勝してスカウトされたこと。

学校でもお友達がたくさんできて、いつも先生に褒められていたこと。

そんな彼女の成功した話ばかりを聞かされて、私は何とも言えない孤独感を感じてしまった。

「エマについては何の心配もしていない!」と言い切るマーナに、今の自分の苦労は絶対に分からないだろうとひどく寂しい気持ちになってしまった。

だから私と同じような経験をしたトッドに、

「ノッコちゃんは、きっと今よりよくなっていくから大丈夫。」

そう言ってもらえたことがとても嬉しかったし、自分のこれからの心の支えともなった。


つづく


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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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