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空港でのハプニング1

日本へ出発の前日は日曜日だった。

朝慌てて空港へ向かうのに比べて、前日ホテルに泊まるというオプションは私のストレスレベルをぐっと下げてくれた。

私たちの不在中アメリカの家を知り合いに貸す事になっていたので、そのための最終チェックを日曜日の午前中にできたのは本当に助かった。

家の掃除を終わらせ、スーツケースの荷物詰めも終わらせ、家に鍵をかけて日曜日の午後に空港近くのホテルに向かった。

ホテルに着いてから子供達の希望でプールに行き、一時間ぐらい泳いでからホテル内のレストランで夕食をとった。

「明日は朝3時に起きなくちゃいけないから」

子供達にそう話して、その日は8時ごろにベッドに入った。

プールで泳いで疲れたせいか子供達はすぐに寝息を立て始めた。

けれど緊張していた私は全く眠れず、ようやくウトウトし出すと横で寝ている風太のキックをくらって目が覚めてしまった。

結局ほとんど寝れなかった状態で、次の朝3時に起き出した。

空港までのシャトルの始発は4時半だったので、3時半に子供達を起こし軽い朝食を取らせてから下の階に降りて行った。

私がチェックアウトしているとシャトルの運転手さんがやってきて、「もう荷物を載せておこうか?」と訊いてくれ、私たちのスーツケースをスイスイと運んでくれた。

その日そのシャトルで空港まで行ったのは私たちだけで、思いっきりの貸切状態だった。

子供達は朝早く起こされたにもかかわらずすごくはしゃいでいて、シャトルの中でしゃべりまくりだった。

10分もしないうちに空港に着き、私たちはすぐにカナダ航空のカウンターを探した。

私たちの前には5組ぐらいの客が並んでいたけれど、出発までに2時間ぐらいあるので、セキュリティーを通るのに時間がかからなければそんなに問題はないだろうと思っていた。

その時私たちの前にいた中国人の家族が、風太を見ながら「かわいいねー」と話しかけてくれた。

彼らはこれから日本の友人を訪ね、そのあと中国に一時帰国すると言っていた。

そんな話をしながらふと荷物を載せたカートを見てみると、風太のバックパックがないことに気がついた。

「あれ?風太のバックパックは?」

私がそう聞くと、ノッコも風太も「あれ?」という顔をして、

「ここにあるはずだよ。」と言った。

今回の旅行で私は大きいスーツケース一つとバックパック一つ、子供達それぞれの小さいスーツケースとバックパックを持っていた。

私のスーツケースも子供達のスーツケースもきちんとカートに乗っていたけれど、それぞれしょっていたバックパックのうち、風太のものだけが彼の背中にもカートにも乗っていなかった。

「うそーっ、なんで風太のバックパックがないのー! 風太、さっきのシャトルから降りた時はバックパックをしょってた?」

「うん。」

「そうか、じゃあ空港に入ってからどこかにおいてきちゃったんだね。いいよ、じゃあちょっと探しに行こう。」

そう言って私は、子供達の手を引いてシャトルを降りた場所に戻ってみた。

けれどそこに風太のバックパックはなく、しばらく辺りをウロウロしてみたけれどやっぱり見つからなかった。

いつもなら風太のバックパックがなくなったくらいでそんなに血眼になって探さないし、ちょっと探して見つからなかったらもうそれは諦めてしまっていたと思う。

そしてそんなことよりチェックインする方を優先していたと思う。

けれど風太のバックには、なんと風太の喘息の薬も癲癇の薬も、皮膚炎の薬も全部入っていたのだ。

それらの薬を持たずに日本に行く事はどう考えてもありえなかった。

風太の薬なんだから何かあった時のために風太が持っているべき。

そんな風に思って全部彼のバックパックに入れたけれど、その判断は大間違いだった。

風太とはぐれてしまうより、風太がバッグを無くす可能性のほうが高いに決まってる。

もう私は何を考えてたんだ!

そんな後悔も先に立たず、私はとにかくバックパックを探し回った。

だんだん焦りが出てきて、子供達を引く手に力が入った。

「lost & found」に問い合わせてみようと思ったけれど、もしかしたらシャトルに置いてきたのかもしれないと思い始め、一応泊まったホテルに電話してみた。

すると電話に出た女性は、「はい、はい、シャトルにありましたよ。じゃあ、今から運転手がそのバックを届けに空港に向かいますので、シャトルを降りたところで待っていてください。」と言った。

(ああ、よかったぁ!)

とにかくバックが見つかった安堵で、私はその場にヘナヘナと倒れそうになってしまった。

平気を装ってふざけていた風太も、見つかって安心したのか少し大人しくなった。

早速空港の外に出てシャトルを降りた場所まで戻り、そこで運転手が戻ってくるのを待つ事にした。

けれど10分待っても、15分待っても運転手は現れなかった。

(何してるんだろう? ここに来る時は10分ぐらいで着いたのに、、)

もしかして何かあったのかなという不安と、このままだとチェックインしてセキュリティーを通る時間が足りなくなるのではないかという心配が頭をかすめた。

飛行機の出発時間は6時20分。

私の時計は5時を回っていた。

(あと一時間半あれば、まだ大丈夫。)

そう自分に言い聞かせて、シャトルの運転手が戻ってくるのをじっと待った。


つづく




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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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