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育てにくい子でラッキー!?

先日ADHDのお子さんを育てていらっしゃるお母さんのインタビューを見た。

そのお母さんはとても前向きな方で、息子さんがどんな問題を起こしても「子供の特徴」として捉えていると言っていた。

インタビューをしている人が、「ADHDのお子さんを育てている上で、何か特に苦労なさっていることはありませんか?」と聞いても、

「そんなのありませんよー。ADHDは彼の特徴であって、他の子となんら変わりはありませんから。私は、今日は彼がどんなことをしでかしてくれるのか考えるだけで、いつもワクワクしちゃうんです。彼は本当に毎日私を驚かせたり笑わせてくれますから。」と答えていた。

私はそんな彼女を「すごいなー」と思う反面、彼女の返事に少し違和感を感ぜずにもいられなかった。

インタビュアーの「ADHDの子供を育てるのは大変」という先入観も確かに良くないかもしれないけれど、それを否定したいばかりにそのお母さんもちょっと無理をしすぎているように感じたからだ。

そしてそのお母さんは最後に、

「息子が次はどんな行動で私をビックリさせてくれるのか毎日ワクワクできるので、息子にADHDがあってラッキーだったなと思うんですよー。」と締めくくっていた。

そのインタビューを見た後、まるでそのお母さんの後ろに薔薇のバックグラウンドが見えるほど、彼女は本当にキラキラとポジティブな人だった。

すごい人だなーと思った。

私はとてもじゃないけどこうはなれない。

そう思う一方で、このお母さんは本当に心からそう思っているのかなと懐疑心が湧いてしまったのも事実だった。

だって私は、ノッコの脳の働きが他の子達と違ってラッキーだったと思ったことは一度もないから。

もっと育てやすい子だったらどんなにいいだろうと、毎日思いながら生活しているから。

ノッコが癇癪持ちであることに対して一番嫌だなと思うのは、ノッコの行動自体でなくノッコが癇癪を起こした時に怒鳴りつけてしまう自分だった。

ノッコに反省させたいあまりに、私は自分でも信じられないくらいいじわるになって、「癇癪が治らないと友達が誰もいなくなるよ」などノッコの全人格を否定するような、ノッコを更に追い詰めるような、そんな事を言ってしまう。

そんな自分が一番嫌だった。

ノッコがもっと育てやすい子だったら、私もこんなにいじわるな人間にならずにすむのに。

もっと毎日の生活が楽しいものになるのに。

そう思うことがよくあった。

けれど、ノッコがこんなに育てにくい子だからこそ学べたということもたくさんあった。

私自身の忍耐力や許容力が、ノッコが生まれる前より10倍は増えたような気がする。

人を理解する力、同じような苦労をしているお母さんを労わる気持ちもずっと強くなった。

そしてそれらの変化は、私の仕事や友人との付き合いの中でもとても役立っている。

だから上記のお母さんが「息子にADHDがあってラッキー」と言ったのも、もしかしたらそういう意味があったのかもしれない。

その息子さんのおかげで自分が成長できてよかったと。

                             ◇

そしてノッコの脳の働きが他の子と違うことで、ノッコ自身にとってもよかったなと思うことがある。

それはまだこんなに小さいノッコに「挫折」の辛さを何度も味あわせてくれたこと。

世の中には親が子供に教えなければいけない道徳やスキルはたくさんある。

けれどそれらのほとんどは「子供が失敗しないように」「子供が成功するように」というゴールを念頭においてデザインされているような気がする。

私はよくドラッグ中毒者や引きこもりの人たちのドキュメンタリーを観るのだけれど、それらの問題を抱えた若者の中には小さい頃からいじめられた経験がある人より、小さい頃から何でもできる完璧主義の若者の方が多い。

そんなドキュメンタリーを観ていると、子育ての上で一番大切なことは勉強やスポーツを伸ばしてあげたり、友人関係のスキルを教えてあげることより「打たれ強い性格」を作ることではないかと思うようになった。

勉強、スポーツ、人間関係で失敗した時、自分自身に失望したとき、なりたい自分になれない時、そんな自分とどう向きあうか、どうやってその落ち込みから抜け出すか。

そのやり方を小さい頃から身につけている子は、例え人生が思ったように進まなくても、その都度修正しながら前に進んでいけるのだと思う。

けれどそのやり方を学んでこなかった子は、そこで崩れてしまう。

うまくできない自分を許せず、周りの人を責め、なんとかして「以前のなんでもできた自分」に戻ろうとする。

そう。

そこで前に進まずに、戻ろうとしてしまうのだ。

すると上手に軌道修正することができず、無駄にもがき、最後には投げやりになって落ちていく。

でも今のノッコは、7歳にして「これでもか」というほどの挫折を経験している。

できることよりできない事の方が多いノッコは、そんな「できない自分」を認め、一生懸命そんな自分と向き合おうとしている。

一年生を2回繰り返したことは、確かにノッコの自信を彼女から奪ってしまったのかもしれない。

けれど学校で周りの子にからかわれても、それを上手にかわす術をノッコは自分なりに見つけたし、今度こそ2年生に上がれるようにこの一年本当にがんばった。

器械体操で上のレベルに上がれなかったノッコは、気持ちを切り替えて今テニスと水泳ですごくがんばっている。

「これがダメならこうすればいい」

そういう態度が自然に身につき、自分なりに上手に軌道修正している。

自分に失望して落ち込んでるだけでは何も変わらないということをこの歳ですでに学んでいるのだと思う。

もちろん彼女のうまくいかないことへのストレスは、癇癪という良くない形で現れてしまっているけれど、でもこの爆発がまだ小さいうちに起こってよかったとも思う。

思春期になって初めて出てしまったら、警察の手を借りなくては解決しなくなっていたかもしれないから。

そして色んなことができないノッコは、自分を過大評価せず、自分の能力に対していつも客観的で謙虚でもある。

ノッコは最近口癖のように「I am so stupid(私はバカだから)」と言う。

その言葉を聞くととても悲しくなってしまうけれど、彼女は「今自分は低いところにいるから、これから這い上がるのみなんだ」ということをなんとなく理解しているようなので、私もそこを強調して話をするようにしている。

不器用な子だからこそ、他の子より劣る点が多いからこそ、ノッコはそんな自分としっかり向き合える強さをこの歳で少しずつ身につけているのだと思う。

そう考えると、今のこの辛い試練も何かに繋がっているのかなと前向きに思えるのだった。

ノッコが育てにくい子でラッキー。

毎日疲れきっている今の私には、正直言ってそう思うことはまだできないけれど、いつかノッコが成長した時に過去を振り返ってそう思えたらいいなと思う。


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Re: 人間万事塞翁が馬


鍵コメさん、

コメントありがとうございました。
旦那さんのお話、とても興味深く読ませていただきました。
本当に何がラッキーだったのかなんて、ずっと後になってみてからでないと分からないものなのですね。
何かがうまくいっていない時は自分ほど不幸な人間は他にいないように思えるのに、そんな日々があったから今の自分があるのかなと思ってみたり。

旦那さんも鍵コメさんも色々と苦労なさったようですが、今が幸せだから「あの時はあれでよかった」と思えますね。

ノッコへの励ましの言葉もありがとうございました。
実は今回の記事を書こうと思ったのは、ある知り合いと話したことも影響しているのです。
その人の娘さんが所属しているチアリーダーのチームでは、自分の娘が次の試合で踊れるように親が直接コーチにお願いにくるそうです。そうすると、あまり上手でない子が踊ることになって、私の知り合いの娘さんが外されてしまう事があるそうです。私の知り合いがそういうのはフェアーじゃないと他のお母さんに文句を言ったところ、「自分の娘に挫折感を味あわせたくないから」という返事が返ってきたそうです。それでその知り合いが私に「子供に挫折感を味あわせる事は、すごく大切なことなのに」と話してくれたんです。
それを聞いて、本当にそうだなぁと思いました。
その点ノッコは悲しいかな、今のところ「挫折だらけの人生」なので、それはそれでいい事なのかもしれないと思い始めたのです。、
ノッコが色々な面で他の子より劣っていることは彼女自身がよく分かっているので、そのことでよく落ち込んだりイライラしたりしているようです。器用な子供だったらそんな自分ともっと上手につきあえるのかもしれませんが、ノッコはまだまだ幼稚っぽいので、色んなことができない自分を受け入れるのにかなり苦労しているようです。それでも確実に前進しているのが分かります。
だからこれからもこういう挫折を繰り返す事で、軌道修正の上手な打たれにくい人間になってくれたらと思います。

そして「ありがとう」という言葉。
確かに「大好き」よりすんなり出るし、その分ノッコにもすっーと入っていきやすいかもしれません。

うれしいアドバイスをありがとうございました。

これからも旦那さんとお子さん達と楽しい毎日をお過ごしください!


私も

さわこさんこんばんは
いつもブログ拝見しています。
私も軽度のADHDです。
子供の頃は奇行も多く、無意味な嘘をついたり、乱暴だったり…ひどいものでした。
性格は明るくよく笑う子でしたが
母はとても苦労したと思います。
小学校3年生くらいまでは、スピリチュアルな人に言わせると、「動物の霊に憑かれていたんじゃないか」というほど笑 獣でした。
ある時、転校をし環境が変わったら、突然私は人間になりました。
もちろんADHD的な行動はありますが、まあちょっと個性的な子なのねくらいです。
そんな私は今も自分を情けなく思うことは多いですが、たまたまクリエイティブな才能が僅かだけあり、「他と違う」ことが良しとされる仕事にありつけました。
子供を持たない私が言うのも烏滸がましいですが、
人と違うことがラッキーに転がることはあるものだと実感しています。
ノッコちゃんは大人になった時、さわこさんに心から感謝するだろうな、と思います。
ほとんど自分の話になってしまい、すみません。
お嬢さんサイドの気持ちに共感してしまい、コメントしました。
これからもブログ楽しみにしておりますね。

向き合ったからこそ

度々書いていますが、うちの娘もかなり育てにくかったのですが、娘が中学入るまで、ずっと一筋縄でいかないムスメにイライラしてましたよ。10歳くらいの時は私がカウンセリングにかからないと、事件を起こすのでは、と思っていたくらい。
中学生になり、なんのきっかけかわからないままに友達ともうまくやる、勉強も自分でやる子になっていました、
私は育てにくい子でラッキーとは思いません、今でも。
でも育てにくい子だったからこそ、親って何をすべきか?とかどこまで関わるべきか、とか、すごく考え向き合えたなぁ、とは思います。
そして、ムスメがその向き合った時間を今は「ママってうざい、けど私を好きなんだね」と、受け止めてくれていると思うし、あのぶつかった時間があったからこそ、今ムスメを信用してる、って感じです。
困難に1人で立ち向かえるように、すること、
困難に出会わぬように、がれきを取り除くこと
どちらも愛情故だと思います。私は前者のタイプですが(笑)
きっと答えは私達親がいなくなった頃に出るんでしょうね〜

ちなみに、子供が手がかからなくなってから、寂しくてたまりません!そう思うと、手を煩わしてくれる時間は貴重なものだと思います。

Re: 私も


もなみさん、

コメントどうもありがとうございました!
そしてお返事がすっかり遅くなってしまってすみません。
先週からノッコと風太の日本語補習校が始まったのと、イースターの休暇がぶつかってちょっとバタバタしていました。

もなみさんの小さい頃のお話し、ありがとうございます。
このブログを書いていると、けっこうノッコ目線でコメントを下さる方が多いのですごく助かっています。
正直言って私にはノッコの頭の中がどうなっているのか全然わからないので、「私もそんな感じでした。」というコメントをいただくと、「ああ、そうだったのか」と思ったりします。

ところで「動物の霊に憑かれていたんじゃないか」という表現、今のノッコにピッタリです。
ピッタリすぎて笑ってしまいました!(ごめんなさい)
ノッコが癇癪を起こすと、なぜかすぐに「美女と野獣」の「野獣」を思い描いてしまいます。
ノッコは本当は人間じゃなくて、サルなのかなと思ったり。

それが中学生になると人間になれるかもしれないんですねぇ。
少しでも希望が見えるとすごくうれしいです。

そしてもなみさんは現在はクリエイティブなお仕事に就かれていらっしゃるということで、尚更心強いです。
いつかノッコも本当に落ち着いてくれるのか、、。
今はその出口が全然見えない気がしてしまうのですが、できるだけ前向きにがんばってみようと思います。

励ましの言葉本当にありがとうございました!

Re: 向き合ったからこそ


Popoさん、

いつもコメントありがとうございます!
そしてお返事遅くてごめんなさい。

Popoさんのお嬢さんもだいぶ「一筋縄でいかない」お子さんだったようで、なんだか連帯感が湧いてしまいます。
この苦労は育てやすいお子さんを育てている方にはやはり理解しにくいだろうなとよく思うので。

でもPopoさんの娘さんも中学生になって落ち着いてきたんですね。
もなみさんからいただいたコメントと合わせると、どうやら「中学ぐらい」が鍵のようですね。
あと6年かぁ。

確かに今一生懸命ノッコと向き合っているのは、将来ノッコにとっていい方向に働くことを祈っているからこそやっていける感じです。
ここで逃げたらきっといつか後悔するような気がして。
Popoさんの経験談を聞かせていただくと、いつか「あの時向き合ってよかった」と思える日がくるんですね。

最近の荒れ具合は本当にひどくてなかなか出口が見えなかったのですが、Popoさんともなみさんのコメントを読んで「出口はある」ということだけでも分かってよかったです。

今は思いっきりノッコに嫌われてる母親ですが、いつか「ありがとう」と思ってくれるんでしょうか。
私もノッコや風太が巣立って寂しいと思える日が来るんでしょうか。

今は1日でも早く巣立って欲しいと願ってやまない状態です。

だけどこの時間は貴重なものなんだと自分に言い聞かせて乗り切っていこうと思います。

ありがとうございました!
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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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