養子だからぶつかる壁

* これは昨日の記事の続きで、去年の夏頃のお話です。


いつもこのブログを読んでくださっている皆様へ、

これから私が書いていく記事を読んで、「さわこさん、こういう方法がありますよ!」という提案をしてくださる方がいらっしゃるかもしれませんが、ある程度落ち着くまでにいくつか展開がありましたので、提案してくださった内容とダブらないためにもしばらくコメント欄を閉めさせていただきたいと思います。申し訳ありませんが、ご了承くださいませ。


突然のたなぼたに背中を押された形で決まった私たちの日本行き。

行くと決まってから私の心は一気に「ワクワク感」に変わっていった。

3年前に4歳のノッコと1歳の風太を連れて日本に行った時は、さまざまな準備不足から本当に大変な思いをした経験があるので、今回はそれを反面教師にしてできるだけ準備をしていこうと決めた。

以前思いもよらず失敗したのは、子供たちをどこにも預けられなかったことだった。

出発前に幼稚園に入園可能であることを確かめておいたにもかかわらず、書類が足りないだとか、書類を提出してから2週間後にようやく入園できるとか、予想外の展開になってしまい結局私が仕事をしながら子供たち二人の面倒を見るという状態になってしまった。

両親が歳をとってしまったために、全然頼りにならないというのも想定外だった。

だから今回は子供達をどこかに預けて仕事をする環境をしっかりと作っておかなければならない。

それに子供達の日本語にとっても、学校に通っていた方が上達が早くなると思った。

日本に1ヶ月もいたのに、その間ノッコが全く日本語を話さなかったのは、やはり同年代のお友達と遊ぶ機会を与えられなかったからだと思っていた。

そういう意味でも今回は、なんとしてでも子供達が通える学校を探しておきたいと考えた。

たまたまその年の夏休み(2016年)に友人のあつこさんが子供達を連れて日本に2ヶ月ほど帰国し、その際娘さんを地元の小学校へ、そして息子さんを地元の幼稚園に問題なく通わせることができたと言っていたので、早速あつこさんに電話をして聞いてみることにした。

あつこさんは日本に着いてからその地区の学務課に行って手続きをすると、すぐに学校に通えるようになったという。

その時に必要な書類も、申込書とパスポートぐらいだったと言っていた。

そこで私は、自分がまずやらなくちゃいけないことは子供達の日本のパスポートをとることだと考えた。

以前ノッコが生まれた時に日本のパスポートを取ろうとアメリカの日本領事館に電話すると「養子の場合は産みのお父さんかお母さんのどちらかが日本人でないとダメです」と言われ、すぐ諦めてしまった。

けれど子供達の出生証明書を見ると母親の欄に私の名前しか書いてないし、「養子」という言葉もどこにも書いていない。

ということはこの書類をだまって提出すれば、ノッコたちは私の実子と見なされ日本のパスポート取得が可能なのではないか。

そう考え始めた途端、罪悪感と期待で胸がドキドキし始めた

けれどよくよく調べてみると、パスポート申請の書類に「日本のパスポート申請は出生後3ヶ月以内」と書いてあった。

ああ、遅かった! 

なんでノッコと風太が生まれてすぐに申請しなかったんだろう!

そんな風にひどく後悔したけれど、よく考えてみるとノッコたちとの縁組が法的に成立したのは子供達が生まれてから6ヶ月後だったので、どちらにしても生後3ヶ月の時点で日本のパスポートは申請できなかったのだ。

アメリカ人の産みの親を持つ養子の場合は、例え養親が日本人でも日本のパスポートは取得できない。

今の日本の法律ではそういう仕組みになっているのだった。

私はそこで子供達を日本の公立の学校に通わせるという考えは諦めることにした。


次に、自分たちの住民票を以前住んでいた東京から今両親が住んでいる地区に移すことを考えた。

子供達にその地区の住民票がなければ、きっと公立以外のどの学校でも受け入れてはくれないだろうと考えたからだ。

けれど住民票を移すには、以前住んでいた東京の戸籍を提出する必要があった。

早速母親に頼んで東京の戸籍を郵送してもらうと、そこに私たちの家族として子供達の名前は載っていなかった!

それは日本のパスポート申請を断られた時点で領事館に子供達の出生届を出していなかったから。

そこで急いで子供達の出生届を領事館に提出して日本の戸籍に加えてもらおうとしたところ、もう遅すぎると言われてしまった。

それもパスポート同様、生後3ヶ月以内だったのだ。

縁組が成立していない生後3ヶ月の時点で子供達を日本の戸籍に入れることはどちらにしても無理だったので、結局養子は日本の戸籍さえも持てないということをこの時初めて学んだ。

日本の戸籍を取得できないから、日本のパスポートも取得できない。

当然と言えば当然のことにその時の私は全然気づかず、なんだか一人で空回りばかりしていた。

そして普通に何の問題もなく子供達を学校に通わせられたあつこさんが、ひどく羨ましく感じられた。

でも、ちょっと考えてみた。

実子を産んだ人でも、きっとうっかりして生後3ヶ月以内に領事館に出生届を出すのを忘れちゃった人だっているに違いない。

そういう人たちのためにきっとなんらかの形で後から申請できる制度があるに違いない。

そう思った私は、早速日本の区役所の法制課に電話をして聞いてみた。

するとそういう制度はやはりあるという。

やったー!

けれどその第一の条件は、子供を連れて日本に6ヶ月以上滞在すること。

そうすれば子供達を戸籍に加えられ、住民票の移動もできるという。

アメリカで仕事を持っている私には、日本での6ヶ月の滞在はとうていできることではない。

それにノッコの現地校もある。

ということで、結局このセカンドチャンスも私たちには使えないものだと判明した。

それですっかり気を落としてしまった私だったけれど、それでも負けずに別の方法を考えてみることにした。


つづく


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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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