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ようやく会えた

* これは前回のお話の続きで、去年の夏頃のお話です。


もうすぐデビー家族とのランチが近づいてきたので、私は彼女にリマインダーのメールを打とうと思い、彼女から最初に来たメールを読み返していた。

すると、最初は気がつかなかったあることに気がついた。

それは彼女からのメールに、風太の産みのお母さんのファーストネームが書いてあったことだった。

(どうしてあの時こんなに大事なことに気がつかなかったんだろう)

私はそんな自分を不思議に思った。

きっとあのメールには色々な人の名前が書いてあったので見過ごしてしまったのかもしれない。

4年前に風太を引き取った時、産みのお母さんとはClosed adoptionだったので、私たちはこの4年間彼女の名前さえも知らなかった。

でも風太の入院していた病院のベッドに産みのお母さんの苗字は書いてあったので、彼女の苗字だけは知っていた。

その苗字で一度インターネットで調べたことがあったけれど、あまりにたくさんのヒットがあったので、結局どの人なのか分からずじまいだった。

けれど今回、デビーのメールにはっきりと産みのお母さんのファーストネームが書いてあった。

しかも彼女の名前はかなり珍しいもの。

その上、その綴りがまた珍しい。

こんなに珍しいファーストネームと、あまり多くないラストネームを組み合わせてグーグルしてみたら、もしかすると、、、。

そう思って私は咄嗟に、グーグルのページを開いて風太の産みのお母さんのフルネームをタイプしてみた。

そしてドキドキしながら「enter」のキーを押した。

すると、そこには五十人ぐらいのリストが出てきた。

それはちょっと多すぎて、一つ一つチェックするのは困難だった。

そこでデビーの住んでいる街の名前を付け足して、更に検索結果をしぼってみた。

けれどぴったり該当する人は誰もいなかった。

今度は縁組のエージェンシーがある街の名前をタイプしてみた。

すると、該当しそうなリンクは3つに絞れた。

(この三つに中にきっと風太の産みのお母さんがいる)

そんな確信に似た感覚を覚えながら、私は最初のリンクをクリックしてみた。

スクリーンに出てきた女性は、どこかの会社のエグゼクティブだった。

風太の産みのお母さんかどうか分からなかったけれど、顔があまり似ていない上に、以前ドラッグ中毒だった産みのお母さんが会社の重役になっているとはやはり思えず、たぶんその人ではないだろうと思った。

そこで次のリンクをクリックしてみた。

今度は高校生のような女の子が写真付きで出てきた。

なので、それも風太の産みのお母さんじゃないと思われた。

(じゃあ、残すはこれだけか、、、)

私は「えい!」と思い切ってその三つ目のリンクを開いてみた。


すると



そこにいたのは、



まぎれもなく



風太の産みのお母さんだった!


大きな建物の前で立っているその写真の中の女性は、

風太の生き写しそのものだった。

顔の輪郭も、鼻の形も、目の大きさも、まつげの長さも、全てが風太とそっくりだった。

まるで風太の女性版がそこにいるかと思うほど。

「あぁぁぁ、、、、」

その写真を見た瞬間、私は思わずそう叫んでしまった。

そして同時に涙がポロポロと目から溢れてきた。

「やっと、、、やっと会えた、、、風太のお母さん。」

あの時の感動は、どう表現したらいいのか今でも分からない。

養子を育てている人なら、きっと分かってもらえるんじゃないかと思う。

いつもいつも「どんな人なんだろう」と想像することしかできなかった人。

そしてきっと一生会うことはないと思っていた人。

その人が今、自分の目の前にいる。

子供とそっくりなその人が。

風太と産みのお母さんがあまりに似ていたことが、その時の私にはどうしようもなくうれしくて、

二人を確実に繋げている「何か」がうれしくて、

ただ、ただ泣くことしかできなかった。

「お母さん、風太は、、あなたの産んだ風太は、元気に育っていますよ。」

そう写真に話しかけた。

以前は風太を出産する寸前までドラッグを吸っていた産みのお母さんを恨んだこともあったけれど、その時はただただ感謝の気持ちしか湧いてこなかった。

「ありがとう。風太を産んでくれてありがとう」

本当にそれだけだった。

そして今すぐ風太を彼女に見せてあげたい衝動に駆られた。

そうすることで、風太はまぎれもなく自分の産んだ子だと彼女に噛み締めて欲しかった。

そしてもう一度風太を愛して欲しかった。

                          ◇

最初に見つけた産みのお母さんの写真から、私は更にもう二つの写真を見つけ出した。

一つは刑務所で撮ったもの。

もう一つは大学で撮ったもの。

刑務所での写真は数年前なので、恐らくそれから更生して大学に通い始めたのかなと思った。

なんて、どこかでそう思いたかっただけかもしれないけれど。

それから彼女のフェイスブックなども探してみたけれど、その3枚の写真以外は何も見つからなかった。

なので彼女の連絡先や彼女が今どうしているのかなどの情報は手にいれることができなかった。

私はとりえあずその3枚の写真を自分のコンピューターに保存しておくことにした。

いつか風太が、産みのお母さんの写真が見たくなった時に見せてあげられるように。

そしてそのサイトをコピーしてジョンにメールした。

するとすぐにジョンから電話がきて、「そっくりだね」と驚いていた。

そして「なんだか今までは本当にいるのかいないのか分からない架空の人物のようだったけど、こうして実際の写真を見ると急に身近に感じるね。」と言った。

私もそんな風に感じていた。

私は、

今日見つけてしまった彼女の顔を、今後忘れることなんてきっとできないと思う。

彼女をまた「架空の人物」に押しやることなんてできない。

それは、

風太を愛しているから。

風太を心から愛おしく思うから、

風太を産んでくれた彼女も愛おしい。


産みのお母さん、

私は、

あなたに会いたい。

いつかあなたに会って、風太がどれくらいスターウォーズが好きなのか、どれくらい泳げるようになったのか、そんなことをぽつりぽつりと話してあげたい。

その時 あなたは

どんな顔をするのでしょうか。



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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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