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男性の心理が分からない

* これは去年のクリスマス頃のお話です。


ある日夕食を済ませ家族でくつろいでいると、ふいにジョンが、

「そうだ!」と大きな声をあげた。

「なーに、急に?」私がそう訊くと、

「他人の噂話はあまり好きじゃないけどさ、」

そう言いながら、ジョンは共通の知り合いの話をし始めた。

「〇〇部のダニエル覚えてる?」

「うん、マット君のお父さんだよね。マット君もノッコと同じ頃に養子にもらわれたから、ノッコ達が小さい頃時々プレイデートをしてたよね。」

「そうそう、そのダニエルなんだけどね。」

「うん。」

「去年離婚したらしいんだよ。」

「えっ? あのクローディアと?」

「そうそう、ダニエルの奥さんはクローディアっていう名前だったよね。」

「うん、あの二人、すごく仲が良かったのにどうして?」

「それがね、ダニエルは21歳の女の子と再婚して、今はもう赤ちゃんもいるそうだよ。」

「えーーーーーーーーーーっ!!!!!」


ジョンからこの話を聞いた時、私は腰を抜かすほど驚いてしまった。

だってダニエルとクローディアは、誰もが羨むおしどり夫婦だったのだ。

                               ◇

ダニエルはジョンと同じ職場に勤めていて、以前はただの顔見知りという感じだった。

けれどダニエルが私たちと同じ頃に養子をもらったことがきっかけでよく話すようになり、彼を通じて奥さんのクローディアとも仲良くなった。

それから家族ぐるみでよくピクニックをしたり、ホームパーティをしたりした。

けれど数年前に彼らがちょっと遠くに引っ越してしまったので、それからあまり会わなくなり、そのまま連絡もしなくなってしまった。

ダニエルは今年52か53歳ぐらいで、とても穏やかでやさしい人だった。

クローディアも恐らく50歳ぐらいで、二人は本当に仲が良く、何をするにもいっも一緒だった。

マット君は生まれてすぐにそんな二人の養子となり、愛情をたっぷり受けながらすくすくと育っていた。

それなのに、、

あのダニエルが浮気だなんて。

しかも相手は21歳の女性。

すでに子供まで作って、、、。

あんなに家庭一筋に見えたのに、、、。

どうして?

この噂話の張本人がダニエルでなかったら、きっと私も「へえ、そうなんだぁ」ぐらいで終わっていたかもしれない。

けれど私から見てダニエルは、全てを包み込むようなやさしさと誠実さを持つ一番浮気しないタイプの男性に思えた。

それに40歳半ばで養子をもらった時点で、彼は今後の自分の人生をその子に注ぐつもりなのだと思い込んでいた。

それなのにマット君とクローディアをおいて、自分の幸せにためにそんな若い女性と再婚するなんて。

妊娠できなかったことをずっと悩んでいたクローディアの気持ちはどうなるのだろう。

あんなにパパが大好きだったマット君の気持ちは?

マット君は、自分は産みのお父さんに捨てられただけでなく、育ててくれたお父さんにも捨てられたのだと思ってしまうかもしれない。

そう思うと心が痛んで仕方なかった。

あの聡明で大人だったダニエルのことだから、きっと彼にも彼なりの理由があったのだと思う。

彼は一時の気の迷いで浮気、再婚をするような人ではけしてない。

あんなにかわいがっていたマット君と離れることを選んだくらいだから、その女性のことを本気で愛していたのだろうと思う。

それにこの浮気以前に、クローデイアとの関係もうまくいっていなかったのかもしれない。

夫婦間のことは、他人の私にはけして理解できるものではない。

それでも私は、やはりやりきれない怒りのような感情を抱かずにはいられなかった。

クリスマス休暇でジョンの両親がうちに遊びにきた時に、私は何かの話題からお義母さんにこの話をしてみた。

するとお義母さんは、「それは所謂midlife crisis ね。」と言った。

私たち(特に男性)は、40代に入ると自分の人生を振り返ることが多くなる。

そしてその結果、今の生活に疑問を持ち始めてしまうことがある。

仕事、家庭、周りの人との関係。

この生活が本当に自分の望んでいるものだったのか?

ずっと追い続け、でも叶わなかったあの夢は?

今からでも遅くないのではないか?

残り半分の人生。

このままで終わらせたくない。

そういう思いに駆られ、脱サラをする人、新しく事業を始める人、何か趣味を始める人、そして離婚する人が多いそうだ。

特に男性は自分の生殖能力の衰えを感じると、多かれ少なかれ危機感を抱くらしい。

「だから私の周りでも、50代に入って離婚したカップルはとても多いわよ。」

そうお義母さんは言っていた。

確かに私が高校生だった頃に、卒業と同時に3人のお友達のご両親が離婚して驚いたことがあった。

そしてその3組とも離婚の原因はお父さんの浮気、再婚だった。

あの頃は自分も若かったから、どうして何十年も一緒に暮らしたカップルがそんなに年を取ってから離婚をするのだろうと思ったけれど、今ならその理由が分かるような気がする。

きっと子供達が高校を卒業するまでは離婚しないと決めていたのだと思う。

ダニエルの話とお義母さんの話を聞いて、私は急に色々なことが不安になってきてしまった。

今はジョンとの夫婦関係はとても良好なものだと思っているけれど、あのダニエルが奥さんと子供を捨てることを選んだのなら、けしてジョンにもそれが起こりえないとは言い切れないと思った。

もちろんジョンを信用していない訳ではけれど、男性は私が思っていたよりずっと身体的な欲求に弱いものなのかもしれないと思うようになった。

それにダニエルは、本当は心の奥でずっと自分の血を分けた子供が欲しかったのかも。

だからあんなに愛していたマット君を捨てることができたのかも。

そんなことを考えていたら、なんだかマット君が不憫すぎて泣きたくなってしまった。

確かにジョンとダニエルは違う人間だし、他人の私にはダニエルとクローディアの間に何があったのか、ダニエルとその21歳の女性との関係がどんなものなのかなど分かる術はない。

けれど自分たちの夫婦仲がうまくいっているから、もしくはジョンが子供達を愛してくれているから、だからダニエルに起こったことがジョンには起こりえないと信じ込むことはできないのだと思った。

実は私は心の底で、養子をもらうような夫婦は離婚などしないと思い込んでいた節があった。

養子をもらうというのは夫婦にとって人生を左右する非常に重大な決断だ。

だからみんなかなりの覚悟を持って臨むのだと思っていた。

どんなことがあっても途中で投げ出したりしない。

そんな心構えを持ってみんなが申請するのだと思った。

けれどダニエルのケースを見て、どんなに待ち望んだ養子を受け入れても、夫婦間に亀裂は入ってしまうし、浮気だって起こり得るんだと思った。

「養子までもらっておいて、離婚なんて、、」

そんな理屈はもう通じない。

だって実子同様、養子は夫婦間を保つための担保ではないのだから。

だから私はジョンと話し合いをしながら、夫婦の関係、子供達との関係を、常に見直していかなければいけないのだと改めて思うのだった。


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まったくね・・・

男ってどうしようもないわねっ!
と、どうしようもない女のケースを忘れて言いたくなりますね。

こちらでも
十年を超えての不妊治療で妊娠、出産。
ところが、妻が子供にかまけているのが気に入らず
「子供のいる生活がこんなものとは思わなかった」と
離婚に至った夫婦もいます。
養子縁組後の離婚も、たぶんないことはないでしょう。

願わくば、マット君が大好きなママ・クローディアさんと幸せに暮らしていますように。

Re: まったくね・・・


山姥さん、

コメントありがとうございます。
返事が遅くなってしまってすみません!

実はこの記事を書いた時に、もしかしたら山姥さんからコメントが来るかなと思っていました。
きっと山姥さんの身近にも、50代ぐらいで離婚したご夫婦がいたのではないかなと思ったので。

そしてやっぱりいたのですね。
十年も不妊治療をしてようやく子供を授かったのに、それが原因で離婚に至るケースもあるんですね。
私はどこかで「子供を強く望む夫婦は、夫婦間の愛も強い」というような考えがあったので、不妊治療をしたり養子をもらったのに離婚するケースに驚いてしまいました。
特に養子の場合はお父さんと二度離れてしまうので、複雑だろうなと思います。

私はジョンから話を聞いた時、よっぽどクローディアにメールをしてみようかと思いましたがやめました。
今はダニエルとも交流がないのでみんながどうしているか分かりませんが、私もクローディアとマット君が幸せに暮らしていることを祈っています。

さわこさん 養子縁組のことを調べていてたどり着きました。大変勉強になります。
今回は夫婦間の事でしたね。私も夫がアメリカ人で5歳未満の子供が3人います。仕事もしてるし子供の世話もあるし。夫が私に「ほっとかれている」ことともうすぐ40歳になることで爆発しました。うつっぽくなったんです。離婚にはいたってないのでミニクライシスですが。妊娠 授乳 子育て全般でくたくたの私はそんなことで文句いえていいご身分ねと思います。私は文句言ってるヒマもないわと。
男は究極的には子育てに「必然」でないのでクライシスに陥るんだと思います。毎日忙しく睡眠不足でも子供の成長を見て私がこの上なく幸せなのは本能だと思います。夫も子供が大好きですが男性のは後からできた社会的要素が強く、女性の本能的な幸せとはちょっと違うと思うんです。「必要なのは種だけ」じゃなかったと信じてもらって機嫌よくいてもらうために夫が一番世話がかかります。さわこさんちは素敵なご主人でいいですね。

Re: タイトルなし


かなさん、

私のブログをご訪問くださってありがとうございました。
まだ小さい3人のお子さんの子育て、大変ですね。
私は二人でもヒーヒー言っているので、3人いたらどうなるんだろうと時々思います。

しかも旦那さん「ほっとかれてる」って、、。
まるでお子さんが4人いるようですね。
彼なりに思うことがいろいろあるのでしょうが、体力的にも精神的にもくたくたのかなさんはどうなるのでしょうか?

男性は40代、50代に入ると本当にやっかいなようです。
「自分の存在価値」について考えてしまうようですね。
私たち女性からすると「子供が横で泣いてるんだから、とりあえず目の前の問題に取り組んでよ」と思ってしまいますが、彼らにはそう思えないようです。
かなさんのおっしゃるように、男性の中には自分が子育てには「必然ではない」と考える人が多いと思います。
だから子育てを通じて「自分の存在価値」を確認することが難しいのでしょうね。どうしても社会への貢献にその意味を見出そうとしてしまうようです。

ただうちの場合は子供が養子なのでちょっと事情が違うかもしれません。
ノッコを病院から家に連れて帰った時、私は用があって別の州へ行っていたので、ジョンの中で「自分が一人でこの子を守らなければ」という感情が強く生まれたようです。そして子供達のミルクあげのほとんどをジョンがしていたので、自分が子育てにおいて必然という感覚があったようです。

どうしたら男性に「自分が参加しないと子育てはダメになる」という感覚を身につけてもらえるかというのは、世界中のお母さんたちの課題ですね。

子育てをしながら旦那さんの機嫌取りもするのは大変ですが、そうすることで家庭がうまくいくのならやっていく価値はあるかもしれません。
でも自分が本当に疲れてしまったときは、それを丁寧に伝えて休ませてもらうことも大切ですよ。
そういう時は、メールで伝えるのもいいかもしれません。

かなさんの子育てが楽になることをお祈りしています。

お互いがんばりましょうね!



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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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