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全世界の子供達にカーター先生を!

* これは、今年の五月頃のお話です。


五月の末に、ノッコの一年生の課程が全て終了した。

思い返せばいろいろあった一年。

初めての小学校生活で、ノッコも私たちも最初のころは戸惑ってばかりいた。

宿題の時間はいつもバトルで、ノッコは本当に毎日のように泣いていた。

そしてだんだん勉強が遅れはじめ、結局ノッコはもう一度一年生を繰り返すことになった。

けれどこの一年でノッコは確実に成長もした。

以前より私たちの言っている道理を理解できるようになったし、責任感もついてきた。

何事も諦めずに最後までやる力もついてきた。

こんなにノッコが成長できたのは、もちろん私たちの力によるものなんだけど(なんて!)、それ以上に担任のカーター先生の力が大きい。

カーター先生はいつもノッコを一人の人間として認め、励まし、支えてくれた。

ノッコがノッコのままでいられるように、そばでやさしく見守ってくれた。

クラスでノッコが先生の質問に答えられると、たくさんたくさん褒めてくれたり、

ノッコがコンピューター学習でちょっとできるようになったら、わざわざ家まで電話して褒めてくれた。

カーター先生は、そばによると「ぽわーっ」と暖かくなる、まさに太陽のような人だった。


一年生最後の授業の時、クラス役員が保護者からのプレゼントとしてカーター先生にギフトカードを渡した。

私はそれとは別に、ちょっとした日本の贈り物と手紙を彼女に渡した。

その手紙には、私がノッコを理想の子供にしようと無理しすぎたこと、そんな自分と向き合い、ノッコをノッコとして受け入れられるようになるまでたくさん時間がかかったということ、そしてカーター先生の力なしにはここまで来れなかっただろうということ、だからカーター先生には感謝してもしきれないというようなことを書いた。

そしてその手紙を渡した二日後に、カーター先生から手紙が届いた。

その手紙の中で先生は、私の手紙に強く心を打たれたと言ってくれた。

そして先生としてではなく、親としてのご自身の経験を私に話してくれた。

先生には3人のお子さんがいて、長男のCJは子供の頃からあまり勉強ができなかったそうだ。

けれど当時まだ新任になりたての、若いお母さんだったカーター先生は、小学校の先生の子供が落ちこぼれという事実を受け入れられず、あの手この手を使ってCJに勉強させようとした。

そのバトルは本当に凄まじいものだったそうだ。

それでもCJの勉強嫌いは変わらず、スポーツも好きでなかった彼は中学生ぐらいになると非行に走り始めた。

悪い仲間とつるんで毎日を過ごし、時々学校からの呼び出しもあったそうだ。

カーター先生はCJ同様、とても苦しんでいた。

けれど「小学校の教員である自分の子供がこんなに勉強ができないなんて恥ずかしい」という気持ちを捨てたら、ずっと楽になったと言っていた。

結局CJは大学にはいかず、就職した。

今では自分の自動車修理工場を始めて、楽しく毎日を過ごしているという。

だから今振り返ると、CJが小さかった頃どうしてもっと彼を分かってあげなかったのだろうと悔やんでしまう部分があると言っていた。

子育てが終わり、学校でたくさんの子供達と接し、もうすぐ60歳になろうとしている今、あの頃のCJには何が必要だったのかがよく分かるそうだ。

だから私を見ていると、当時の自分と重ねてしまいハラハラしてしまうらしい。

どうか自分と同じ間違いをおかさないで欲しい。

そう先生は願っていると言っていた。

「ノッコちゃんは私の心の特別な場所にいるんですよ。この一年、彼女の担任としてノッコちゃんやさわこと親しくなれて本当によかったです。」

そんな言葉で手紙は締めくくってあった。

私はその手紙を読んだ後、その紙を胸にあてて「ふーっ」とため息をついてしまった。

カーター先生、、、、

なんてすばらしい人なんだろう。

彼女の子供達に対するあの温かさや、常に彼らのいいところを見つけ出そうとするあの姿勢は、自分自身の子育ての苦い経験からきていたのか。

そんな苦労があったからこそ、今のあのすばらしさがあるんだ。

私は普段、どうしてノッコは普通の子のようにできないのだろうと嘆いてしまうことがある。

自分はどうしてこんなに苦労しなければいけないのかと、育てやすい子を持つお母さんたちをうらやましく思ってしまう。

けれどノッコのような難しい子を持ったおかげで、障害のある子や育てにくいお子さんを持つ親御さんたちの気持ちが分かるようにもなった。

彼らに対するやさしい気持ちを、以前より持つことができるようになった。

そして子供の障害について色々調べている間に、今まで知らなかったたくさんのことを学び視野がとても広がった。

もしもノッコも風太も手のかからない子供だったら、他の子を見て「どうしてあんな癇癪を起こしてるのかしら」と上から目線でしか物事を見られなかったかもしれない。

カーター先生の人を包んでくれるあの温かさが、彼女自身の苦い経験から生まれたものであるのと同じように、今の私の経験も将来いい方向に働くのかもしれない。

先生の手紙を読んで、そんなふうに思うことができた。


カーター先生は、ノッコの担任でなくなってしまった今でもノッコの誕生日にはカードを送ってくれたり、時々「元気ですか?」とノッコに手紙をくれたりする。(ちなみにノッコだけでなく、彼女は担当した生徒全員に手紙をまめに書いている)

それらの手紙が何度ノッコを笑顔にしてくれたことか。

先生にお手紙をもらうと、ノッコはすぐに返事を書いて 「I love you」 を10回くらい繰り返す。

溢れるほどの 「I love you」。


カーター先生は、先日この地域のBest teacher として表彰された。

その新聞の記事を読んだ時、私は至極当然のことだと思った。

カーター先生のような先生には、きっと今後二度と会うことはできないだろうと思うから。

ノッコにとって大切な小学校の一年間を、カーター先生はとても思い出深い楽しいものにしてくれた。

ノッコは、カーター先生のような担任を持って本当にラッキーだったと思う。

そして同時に、世界中の子供たちがカーター先生のような先生を持つことができたら、どんなにすばらしいだろうとも思った。




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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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