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ノッコに一年生をやり直すことを伝えてみた

これは前回の記事のつづきで、半年前のお話です。


友人のトッドや精神科医のティムと話をして、ノッコが1年生をもう一度繰り返すことにすっかり前向きになった私とジョンは、そのことをノッコにいつ話そうかとそのチャンスを見計らっていた。

けれど自分達からその話を持ち出すことはせず、ノッコが新学期の話をし出すのを待つことにしていた。

なかなか新しい学期に興味を示さなかったノッコだったけれど、夏休みに入ってしばらくすると周りのお友達の影響もあってか、夏休みが終わったあとの話をするようになった。

ある日ノッコが「ノッコ2年生になったら、キラと同じクラスになりたいな」と言った。

キラと言うのは、ノッコが生まれた時から仲良くしている幼馴染。

「そうだね。キラと一緒になれたらいいね。でも2年生に上がる子もいるし、1年生に残る子もいるからねぇ。ノッコちゃんは2年生になりたい?それとも1年生に残りたい?」

「2年生に上がりたい!」

「そうかあ。でも2年生になるともっと宿題が多くなるよ。それでもいいの?」

「えーっ!やだー! じゃあ、ノッコ1年生のままでいい!」

「あはは、そうなの? 1年生に残ると勉強がやさしくなるしね。」

「ノッコ絶対に1年生がいい!」


そんな風に言い切っていたノッコだったけれど、新学期の1ヶ月前ぐらいになるとまた「はやく2年生になりたい」と言うようになった。

理由は、やはりキラと同じクラスになりたいから。

そうかと思うと急に「カーター先生がまたノッコの先生になるのなら1年生がいい」とも言うようになった。

自分の中でもどちらの方がいいのかよく分からない様子だったので、ジョンと相談のうえそろそろノッコに本当のことを知らせることにした。

ノッコに伝える上で一つ私たちが決めたことは、彼女が一年生に残るという決断は私たちが下したものではなく、学校が決めたこととして話すことだった。

ノッコにとってもその方が納得しやすいだろうと考えたからだった。

ある日ノッコが学校から帰ってきておやつを食べている時、私はできるだけ何気ない声で、

「ノッコちゃん、あのね今日カーター先生とお話ししだんだけど、やっぱりノッコちゃんは来年一年生に残るみたいだよ。」と伝えた。

するとノッコは、ほっぺをプクーと大きく膨らまして、

「えっー!」と言った。

「やっぱり2年生に行きたかった?」

「キラと同じクラスになりたかったー!」

「そうだよねぇ。でも一年生のクラスでもきっとたくさんお友達はできるよ。」

「カーター先生がまたノッコの先生になるの?」

「うーん、どうかな。まだ分からないけどたぶんならないと思うよ。同じ先生が同じ生徒の担任になることは少ないからね。でもノッコちゃんの知っているマイヤー先生や、ディビス先生がノッコちゃんの先生になるかもよ。」

「ノッコ、カーター先生がいい。」

「そうだね。ママもカーター先生が大好きだったよ。今度学校に行った時に、ノッコちゃんの新しいクラスに誰がいるのか先生に聞いてみるよ。プレスクールで一緒だったお友達がクラスメートになるかもしれないしね。」

「、、、、。」

「ノッコちゃんの知ってるジェーンも、トッドも、ママも同じ学年を繰り返したけど、勉強がすごく楽になって楽しかったよ。ノッコちゃんも去年勉強したことをもう一度やるから、きっと“なーんだ、かんたーん!”ってなるかもね。」

私はちょっと必死さを込めて、早口にそう言った。

「今度新しくキンダーガーテンから入ってくるお友達は小学校のことよく分からないだろうから、知ってるノッコちゃんが色々教えてあげれば? 算数も分からないって言ったらノッコちゃんが教えてあげればいいじゃない。」

そう話しているうちに、ノッコの表情がだんだん明るくなってきたのが分かった。

「ノッコちゃんも一年生になった時不安でいっぱいだったでしょ。だから今度はノッコちゃんがドキドキしているお友達を助けてあげたら?きっと喜ぶよ。」

「うん。」

ここでノッコは、ようやく自分が一年生を繰り返すことに納得したようだった。

                                   ◇

それから2−3日してジョンが私にあるエピソードを教えてくれた。

それはジョンがノッコをサマースクールに連れて行った時、ノッコのお友達のお母さんとばったり会った時のこと。

そのお母さんが、「ノッコちゃん、カレンが2年生になったらノッコちゃんと同じクラスになりたいって騒いでるのよ。」とノッコに言ったらしい。

するとノッコは「私、2年生に上がらないの。」と答えた。

すかさずそのお母さんは「あら?どうして?」と訊いた。

するとノッコは、「Because I am not ready まだ2年生にあがる準備ができてないから。器械体操でもレベル1だし。」と言ったそうだ。

そのお母さんはとてもいい人だったので状況をすぐに察したらしく、

「カレンはきっとがっかりするだろうけど、でもノッコちゃんにとってきっと楽しい一年になると思うわよ。」と言ってくれたそうだ。

それを聞いて私は、ノッコが学校の進級を習い事のレベルアップと同じように考えていたのだということに気がついた。

ノッコは器械体操や水泳のレッスンを一年近くやっていたけれど、一緒に入ったお友達はみんな次のレベルに上がったのに、一人だけまだ最初のレベルに残っていた。

器械体操では側転と後ろのでんぐり返りがまだ上手にできなかったし、水泳ではバックが上手にできなかったからだった。

なのでノッコの頭の中では、2年生にあがるのも習い事と同じで、自分にある程度のスキルが身についていないと上にあがれないと理解していたようだった。

ノッコは私たちなんかよりずっと理論的に物事を理解していた!

それであまり深く考えず、案外すんなりと留年を受け入れることができたのだ。

そんなノッコを見習って、私もとっても自然にノッコが留年することを周りのお母さんたちに知らせることができた。

そしてそのことでノッコに対する態度を変える人は、誰一人としていなかった。

その経験を通じて私は、一年生を繰り返すことをbig dealにするのもしないのも、結局は大人次第なのだと改めて思った。


つづく


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さわこ

Author:さわこ
在米のさわこです。売春、ドラッグ、破談などの障害を越えてようやく家へきたノッコと風太の養子縁組のお話を綴っていきます。

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